防災ソリューションID : JBP00080

鉱研工業 株式会社

地滑り防止対策としての法面安定アンカー工および集水立坑設置工

アロードリル(ロータリーパーカッションドリル)による二重管回転打撃式穿孔工法

ソリューションの特長

回転、給進および打撃機構を備えたアロードリル(ロータリーパーカッションドリル)により、地滑り防止対策としての法面安定アンカー工および集水立坑設置工における工事目的物(アンカー体あるいは水抜き管)挿入孔を急速穿孔します。
アウターロッドを孔内に残置することにより、孔壁を保護しながら工事目的物を確実に設置できます。

ソリューションの図解


法面安定アンカー

法面安定アンカーは、基盤内に定着させた鋼材の引張強さを利用して、地すべり滑動力に対抗する工法です。
二重管回転打撃式穿孔工法でアンカー孔を穿孔後、インナーロッドを抜管してアンカー体をアウターロッド内に挿入します。アウターロッドを引き抜きながらグラウト注入を行ないます。






集水立坑設置工

すべり面上の地下水を排除することにより、地すべり活動を鈍化・停止させる工法です。
集水立坑内で水平やや上向き方向に、かつ扇状に複数の水抜き孔を設置します。
二重管回転打撃式穿孔工法で水抜き孔を穿孔後、インナーロッドを抜管して排水管をアウターロッド内に挿入します。排水管を残してアウターロッドを抜管します。





 

ソリューションの背景

国内外問わず各地で、地震や豪雨により斜面災害が発生し甚大な被害を及ぼしています。
しかし、国交省HPによると地すべり危険箇所は約1.1万箇所、そのうち整備概成率はわずか23%であり、迅速な対策が求められています。
元来、単管回転式穿孔工法により穿孔が行なわれ、地層によっては孔壁崩壊が発生して所定深度までの穿孔や工事目的物の孔内挿入が困難でした。
二重管回転打撃式穿孔工法では、穿孔後にアウターロッドで孔壁を保護した状態で工事目的物を安全・確実に挿入することが出来るため、孔さらいや再穿孔などの手間と時間を省くことができます。
また、パーカッション(打撃)機能を併用するため、崩壊性の強い地層や硬い岩盤・玉石層においても優れた穿孔性を発揮して施工時間を大幅に縮小します。


 

ソリューションの詳解



専用の削孔ツールスは、基本的にインナーとアウターで構成されており、同時に二重管の状態で穿孔します。
クリーニングスイベルの送水口から穿孔水がインナーロッド内へ送られます。
この穿孔水によりインナービットおよびアウタービットで砕いた切り子(スライム)は速やかに孔底から除去され、インナーロッドとアウターロッドの間を通ってクリーニングスイベルの排水口から排出されます。
所定の深度まで穿孔が完了したらインナーロッドを抜管し、アウターロッドを通して工事目的物を孔底まで挿入します。
アウターロッドで孔壁を保護しているため、崩壊などの障害がなくスムーズに工事目的物を挿入することが出来ます。



 

ソリューションの実績や適用例

2012年、ホンジュラス共和国の首都テグシガルパにおいて、政府開発援助(ODA)プロジェクト、首都圏地すべり防止計画 (The Project for Landslide Prevention in Tegucigalpa Metropolitan Area)が行なわれました。この工事では、中米地域では初めての試みとなる扇型の集水管及び集水井を複数箇所設置する工法が採用され、アロードリル(ロータリー・パーカッションドリル)が活躍しました。
















企業情報

鉱研工業 株式会社

〒171-8572 東京都豊島区高田2-17-22 目白中野ビル1F

Tel. : 03-6907-7515

E-mail : abekoken-boring.co.jp

Website : http://www.koken-boring.co.jp/j/index.htm

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