地下のコンピュータシミュレーションを防災に活用

地層科学研究所は、主に地下を対象とした数値シミュレーションを中心とした事業を行っています。地下の地盤をコンピュータ上の3次元地質モデルで表現し、これに対しトンネルを掘削した場合の地盤の変形を予測したり、地震に相当する振動を加えて液状化の可能性を評価します。また、豪雨に対する地下水流れの変化を予測します。これらのシミュレーションにより、工事防災や地震防災、斜面防災、あるいは地下環境保全などの分野における対策検討や意思決定を支援します。
シミュレーションで用いるソフトウェアの開発販売も行っています。代表的な製品はGeo-Graphiaで、3次元地質モデルの作成から解析用メッシュの生成、解析結果の表示までをシームレスに行うことができます。
この他に、クラウドを活用した建物の地震時モニタリングや、SAR衛星のデータと逆解析を組み合わせた地盤内部の変形の推定、AIを用いた斜面のリスク評価など、先端技術と地下を掛け合わせた技術の開発も行っています。