《JBP会員の活動紹介》【エクセルシア】携帯トイレでボリビアウユニ塩湖の環境改善を目指す!

2020年12月24日 Topics
JBPのウェブサイトでは、会員の様々な防災ソリューション情報をご紹介しています。
今回は誰でも簡単に使用でき、処理後の臭いも抑えられ、環境にもやさしい携帯トイレ「ほっ!トイレ」を開発・販売している、株式会社 エクセルシアのボリビア・ウユニ塩湖での活動をご紹介します。



携帯トイレを世界中の観光地のインフラへ

当社は、携帯トイレのメーカーである。創業は1997年であるが元々はダイオキシン分解技術の開発から始まった企業であり、化学をもとに環境修復を行う技術を有している。

2005年より技術の応用展開として災害用トイレを開発し、現在の「ほっ!トイレ」は東日本大震災、熊本地震などでも政府の調達物質となり、被災地へ納品をしている。


 
この「ほっ!トイレ」は錠剤タイプの処理剤「ほっ!トイレタブレット」を主体とした、ポンチョ付きの携帯トイレである。

「ほっ!トイレ」を山岳地域への活用を考え、2014年より富士山で山梨県庁と協働して無償配布をしている。また、北アルプス地域の乗鞍観光協会とも2015年より携帯トイレの普及を行い、「ほっ!トイレ」の自動販売機の設置なども行っている。

当社は「ほっ!トイレ」を防災備蓄用としての用途だけでなく、観光地での普及を目指している。「山」と「島」がキーワードである。




 
南米ボリビアウユニ塩湖への軌跡


今回は、昨年より取り組んでいる南米ボリビアの取組を紹介したい。
2018年にODA中小企業ノンプロ無償に採用され、ペルー国に当社の携帯トイレ『ほっ!トイレ』1万個を納品した。その縁もありJICAボリビア事務所よりボリビアでの観光地の目玉地域であるウユニ塩湖での「ほっ!トイレ」適用の可能性を打診され、現地での実証試験を行うためのサンプルを提供した。ウユニ塩湖でも6,000m級の登山においても「ほっ!トイレ」の使いやすさや処理後の悪臭の無さが評価され、実用段階への協議を行うため、本年2月に私がボリビアを訪問した。











 


南米ボリビアウユニ塩湖でのビジネススキーム
今回、当社が考えているビジネススキームは、携帯トイレの費用を観光客のツアー代に組み入れることである。日本からのツアーでは50万円から70万円かかるツアーが主流であるため携帯トイレ代が上乗せになっても観光地の環境を守るためなら負担とならない。さらに携帯トイレ代金の一部を地元環境の保護のための基金とする提案を現地ツアーの企業に提案したところ、大きな賛同を得れた。また、処理後の携帯トイレで土作りができる技術の進展があり、ウユニ塩湖で発生した携帯トイレで肥料を作り、現地の主力の農産物のキヌアに活用するプロジェクトを計画している。
 
JICA(国際協力機構)の公式ホームページの掲載記事
https://www.jica.go.jp/topics/2020/20201030_01.html

















トイレから持続可能な観光開発へ
今後の世界で「水」の資源が石油よりも早く枯渇すると懸念をされ、予測されている。持続可能な開発目標(SDGs)においては安全な飲み水の確保が6番の項目に上がっているが『6.安全な水とトイレを世界中に』とトイレを衛生的にすることが安全な水の確保につながることが示されている。
 
当社の製品の大きな特長は『化学処理剤で排便を処理する』ということである。
これにより、電気や上下水道管、大規模な機械装置が無くても“衛生的なトイレ”を提供できる。世界の潮流となっている“非化石燃料、脱CO2”に合致していると言い切れる技術である。
 
そして、途上国においても外貨の獲得手段としての観光産業は多くの観光客の来訪により、その観光資源であるきれいな自然が破壊されるというジレンマを抱える。
 
当社は、トイレという観点から環境を保護し、持続可能な観光産業に貢献するためのビジネススキームを広げていきたい。











 

JICAボリビア事務所主催のECO TOMODACHIのセミナーにて
 


 
詳しくは、下記の当社ホームページのニュースページをご覧ください。

ボリビア視察レポート1
ボリビア視察レポート2
ボリビア視察レポート3
 
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